SSKR会報 浜身連 145号  2024年9月21日発行 SSKR増刊通巻10139号 編集人 公益社団法人横浜市身体障害者団体連合会 横浜市港北区鳥山町1752障害者スポーツ文化センター 横浜ラポール3階 内田元久 1段目 第74回福祉の集い開催 第2部講演会 作家・元外交官 佐藤優 氏 写真あり 2段目から3段目 令和6年7月21日(日)ラポールシアターを会場に第74回横浜市身体障害者福祉の集いが開催されました。梅雨明け直後の猛暑の中でしたが、会場には多くの参加者が集いました。 浜身連の内田元久理事長の開会あいさつに続き、第1部の式典では、団体活動功労賞5名の表彰が行われました(氏名等別掲)。被表彰者を代表して横浜市視覚障害者福祉協会の岩屋芳夫さんは、今回の表彰を活動への激励と受け止め、気持ちも新たに障害のある仲間のために力を尽くしていきたいと力強くあいさつをされました。 続いて、来賓の横浜市健康福祉局障害福祉保健部長君和田健様、横浜市会健康福祉・医療委員会委員長高橋正治様よりご祝辞をいただき、出席された来賓の皆様のご紹介がありました。 最後は、浜身連の大橋由昌副理事長から点字読み上げよる大会スローガン、須山優江副理事長から大会宣言の読み上げと、共に頑張りましょうとのエールが伝えられ式典を締めくくりました。 第2部では、作家で元外務省主任分析官の佐藤優(まさる)さんが、「激しく変動する世界の中で共生社会を強化するために」をテーマに講演。ご自身の人工透析や腎移植の体験を踏まえ、日本の透析医療の水準が高く公的支援も充実している現状から外国の医療体制に話は及び、限られた医療資源をアメリカでは価格(高い医療費)で調整し、日本では行列(短い診療時間と長い待ち時間)で調整しているとの興味深い指摘もありました。また、「それぞれの人や集団がそれぞれの問題を抱えている状況」を多様性と捉えるなかで、集団の利益を代表する中間団体の役割に言及、障害者団体の活動も民主主義を担保していく活動の一環であり、しっかりと要望を主張していくことが重要との発言は、浜身連をはじめ各団体の活動を進めていくうえで大きな力となるものでした。 講演は、昨今の国際情勢も含め幅広い領域に亘りましたが、社会の様々な事象を歴史的・地理的つながりのなかで分析する手法は、参加者の知的好奇心を大いに刺激しました。「戦争になると障害者のことは報道されない。立場の弱い人ほどしわ寄せを受ける戦争は絶対にしてはいけない。」、「差別をしている人は、自分が差別をしていることに気づかない(構造的な差別)。」、「イデオロギーや価値観の押し付けでは、現代の問題を解決できない。」、「勇ましいことを言う人には用心しよう。」こうした発言の根底には、沖縄出身のお母様が、戦争によって大変な苦労をされたことを心に刻んだ、佐藤さんの強い思いと人間主義があるような気がしました。予定時間を超過しながらも、参加者の質問に真摯に対応していただいた佐藤さんの講演に終了後は大きな拍手が寄せられました。 お楽しみ抽選会は、1等から3等まで6本の景品が用意され、1等は今人気のファインバブルのシャワーヘッド。当選番号が表示されるたびに参加者は一喜一憂。最後まで楽しみました。 また、今回は初めての試みとして、『セサミ工房』と『青葉の風』の2つの福祉作業所からの出店がありました。障害者福祉の向上に向けて、共に頑張りましょう。 【大会スローガン】 ○共生社会の実現に向けて、障害者差別解消法を暮らしにいかそう ○障害者雇用促進法の精神をいかし、雇用確保と所得保障を実現しよう ○いつか来る災害に備え、地域とのつながりを強め、支援体制の強化につなげよう ○障害者の観点をいかし、バリアフリーの街づくり、環境整備を進めよう ○勇気をもって思いを伝え、一人ひとりが輝く新しい時代を築いていこう 4段目 福祉の集い式典被表彰者  §団体活動功労賞(団体会員) 岩屋芳夫さん(横浜市視覚障害者福祉協会) 橋口ゆり子さん(横浜市聴覚障害者協会) 和田紀信さん(横浜市港笛会) 橋芙美子さん(横浜市腎友会) 佐藤秀樹さん(横浜市身体障害者団体連合会) 写真 被表彰者 左から橋口さん、岩屋さん、橋さん、佐藤前理事長奥様とご子息 2面に続く 購読のお申込・お問い合わせ  公益社団法人横浜市身体障害者団体連合会  TEL045-475-2060  FAX045-475-2064